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放射線治療

[2024年4月5日]

ID:1073

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放射線治療

放射線治療装置

Elekta社 Synergy
2019年2月~
Modality画像1
Modality画像2

放射線治療について

がんの治療法には「手術療法(外科治療)」、「化学療法(抗がん剤治療・薬物療法)」、「放射線療法」があり、これらをがんの三大療法と呼んでいます。
さまざまな検査を行い総合的に判断し、患者さんにとって最も効果的な治療法、またはこれらを組み合わせた治療法を日々の医療では提供しています。

当院では、体の外から放射線を照射する外部照射放射線治療を行っています。周囲の正常組織へのダメージを最小限に抑えつつ、がん組織に十分な放射線量を照射するため、がんの場所や放射線治療の適応となる疾患は、一部の良性疾患とほぼ全ての悪性腫瘍になります。

放射線治療は比較的、体にやさしい治療法になります。
放射線治療は体を切らずにがんだけを狙って治療します。手術のように取り除くことなく、組織や機能を残したまま治療できます。
また、化学療法のような全身への強い副作用は出ません。
放射線治療そのものは痛みを伴わず、患者さんの身体的負担も少ない治療法です。

メリット
  • 体の機能や形態を失わない
  • 体への負担が少なく、高齢者や合併症で手術の難しい人にも適応できる
  • 手術が困難な部位でも適応できる
  • 外来通院で治療を受けることができる
  • 進行したがんの症状緩和にも効果がある
    (転移性骨腫瘍による痛みの緩和、転移性脳腫瘍による神経症状の緩和など)

放射線治療の仕組み

放射線は自然界にも存在するものですが、医療においては人工的にX線などの放射線を作り出して、診断や治療に利用しています。放射線治療では腫瘍を標的とし、治療に必要最低限である周囲の正常組織も含めて放射線を照射します。

がんは細胞の遺伝子異常により、分裂・増殖の力が強くなっていますが、一方で遺伝子(DNA)に傷がつきやすい・修復の力が弱いという特徴をもっています。放射線は細胞内のDNAを切断してがん細胞にダメージを与えます。正常細胞も放射線によりダメージを受けますが、その影響はがん細胞に比べ低いため放射線によりがんを治療することができます。
また、放射線治療は複数回に分けて少しずつダメージを与えていきます。がん病巣周囲の正常組織も放射線による影響を受けますが、正常細胞は自力で修復する能力が備わっています。つまり複数回の放射線の照射により修復力の弱いがん細胞は死滅し、正常細胞は回復することができます。
これらのさまざまな効果を利用して行うのが放射線治療です。

放射線治療の流れ

放射線治療医の診察
診察は放射線治療外来で行います。専門の担当医師が診察を行い、さまざまな検査結果を参考にし、治療方針を決定します。

治療計画
最適な範囲や照射角度を決定するためにCT撮影を行い、その画像を元に担当医師が治療計画を行います。

放射線治療開始
スタッフと放射線治療室に入室し、治療の準備(脱衣など)をしていただきます。
治療台に寝ていただき、必要に応じて体位保持のための固定具などを用い、体の固定を行います。その後、放射線技師がレーザー光をもとに、正確な治療位置合わせを行います。
必要であれば、装置に備わっているCT検査やレントゲン画像などを撮影し、照射野を確認してから照射を行います。
以下は乳房と前立腺の照射で位置が合っていることを確認している画像です。

乳房の計画照射野
実際のレントゲン画像(乳房)
【左乳房治療時の位置合わせ画像】
前立腺の計画照射野
実際のレントゲン画像(前立腺)
【前立腺治療時の位置合わせ画像】

診察
放射線治療を受ける際は毎日の診察を行います。
放射線治療専門医の診察日は地下での診察、その他の日は外来ブロックでの診察を受けていただきます。

終了
放射線治療の回数は患者さんによって異なります。毎日通っていただかないといけませんので、体調を壊さないようにバランスの取れた食事や早く就寝するなどご自愛ください。

放射線科からのお願い

  • 体にしるしをつけさせていただく場合があります。毎日見させていただくものですのでなるべく消えないようにお願いします。
  • 放射線治療の副作用で皮膚症状が出ることがあります。毎日の診察でお聞きしますが、小さなことでも気が付いたことはスタッフにお申し出ください。
  • 安心して放射線治療を受けていただけるよう、スタッフ一同全力でサポートさせていただきますので、わからないことがあれば遠慮なくお尋ねください。