放射線治療
[2025年4月22日]
ID:1185
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放射線は自然界にも存在するものですが、医療においては人工的にX線などの放射線を作り出して、診断や治療に利用しています。放射線治療では腫瘍を標的とし、治療に必要最低限である周囲の正常組織も含めて放射線を照射します。
がんは細胞の遺伝子異常により、分裂・増殖の力が強くなっていますが、一方で遺伝子(DNA)に傷がつきやすい・修復の力が弱いという特徴をもっています。放射線は細胞内のDNAを切断してがん細胞にダメージを与えます。正常細胞も放射線によりダメージを受けますが、その影響はがん細胞に比べ低いため放射線によりがんを治療することができます。
また、放射線治療は複数回に分けて少しずつダメージを与えていきます。がん病巣周囲の正常組織も放射線による影響を受けますが、正常細胞は自力で修復する能力が備わっています。つまり複数回の放射線の照射により修復力の弱いがん細胞は死滅し、正常細胞は回復することができます。
これらのさまざまな効果を利用して行うのが放射線治療です。
放射線治療医の診察
診察は放射線治療外来で行います。専門の担当医師が診察を行い、さまざまな検査結果を参考にし、治療方針を決定します。
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治療計画
最適な範囲や照射角度を決定するためにCT撮影を行い、その画像を元に担当医師が治療計画を行います。
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放射線治療開始
スタッフと放射線治療室に入室し、治療の準備(脱衣など)をしていただきます。
治療台に寝ていただき、必要に応じて体位保持のための固定具などを用い、体の固定を行います。その後、放射線技師がレーザー光をもとに、正確な治療位置合わせを行います。
必要であれば、装置に備わっているCT検査やレントゲン画像などを撮影し、照射野を確認してから照射を行います。
以下は乳房と前立腺の照射で位置が合っていることを確認している画像です。
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