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歯科口腔外科/診療科・部署のご案内

[2023年8月29日]

ID:233

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歯科口腔外科

診療の基本方針

 私たちは、“地域健口力の向上”を目標に「共存共栄の精神=地域医療の発展」を信念とした病院歯科口腔外科診療が、地域住民の患者さんへの適切な口腔医療の提供になると考えています。四半世紀にわたって、かかりつけ歯科医・かかりつけ医、歯科のない病院等への訪問歯科診療支援など、かかりつけ機能を顎口腔領域から後方支援させていただいてきた実績があり、多職種連携で活躍しております。 当科は、平成15年6月より他病院、歯科医院、医院、診療所等からのご紹介を治療の中心とした当院内最初の診療科です。平成18年に地域歯科診療支援病院歯科・口腔外科となり、顎変形症、口腔がん、顎顔面外傷と脳卒中患者の専門的口腔ケア等口腔外科診療を行ってきました。社会情勢にも都度対応し、平成24年度から周術期等口腔機能管理を、平成26年度から耳鼻いんこう科と協働で摂食嚥下リハビリテーションを診療内容に加えました。また、歯科医師会訪問歯科診療への同行診察・後方支援。平成28年度から医科からのご紹介のみによる睡眠口腔外来、平成30年度は口腔機能低下症検査評価の開始、令和元年からは医科入院患者さんに口腔機能チェックを実施できる体制を整えました。これからの新しい分野に、積極的に取り組んでまいります。当院での治療・検査後は原則として逆紹介をし、後方支援に努めて参ります。どうぞご紹介をお願いします。


診療対象・治療法

●口腔外科疾患
◆抜歯:埋伏智歯、埋伏歯、難抜歯などの抜歯と、他院での抜歯による偶発症の処置を行っています。(精密触覚機能検査の施設基準認定を受けています)(専門外来)
◆顎変形症:(下顎前突症、上顎前突症、咬合不全、顔面非対称、小下顎症、上顎劣成長などの外科的顎矯正) 術後長期の安定性を最重視し、上・下顎同時移動術を基本術式とし、患者さん個々の口腔生理学的機能に基づいた手術術式を選択しています。(障害者自立支援法指定診療科)
※障がい者自立支援法における更正医療および育成医療の認定を受けております。対象となる疾病等くわしくは医事課担当者に問い合わせてください。◆睡眠時無呼吸症:日本睡眠学会歯科専門医・日本睡眠歯科学会専門医指導医のもと、日本睡眠歯科学会の指針に沿って、オーラルアプライアンス(口腔内装置、以下「OA」という)を睡眠外来および医科の先生方からのご紹介依頼で作製します。OA適応症例は、口腔衛生管理が重要ですので、認定歯科衛生士が専門的に口腔機能管理を併せて実施します。OA装置の効果測定は逆紹介で医科の先生方にお願いしています。院内では、耳鼻いんこう科としてOA(マウスピース)のほかにOSAの外科的治療のうち、耳鼻いんこう科での一次手術後の二次手術であるMMA手術治療に対応可能な体制をとっています。(専門外来対応)
◆顎・顔面外傷、口腔外傷、歯槽骨骨折:上下顎骨をはじめとする骨折外傷は咬合機能障害を生じます。咬合機能の再建に重点を置き、口腔内裂創、歯牙脱臼、歯牙破折等の再建術なども日本口腔顎顔面外傷学会の指針に基づき治療を行っています。骨折部位によっては内視鏡を用いた低侵襲手術を積極的に取り入れ
ています。また、整容的には形成外科と共同手術を積極的に実施しています。
◆顎関節疾患:高齢化に伴い増加している習慣性顎関節脱臼、従来からある顎関節症、難治性の開口障害等は、専門外来を30年以上前から設け診療しています。初診時診療は、各種画像検査後におもに保存療法を行い、難治性は専門外来で治療します。顎関節外来では処置専門外来を新たに月1回新設しました。また、入院
による顎関節外科治療に対応しています。習慣性顎関節脱臼は、短期入院の外科的治療も対応します。(専門外来)
◆口腔感染症:頬部・顎下部等の口腔感染症に対しては、全身療法、局所療法、外科療法を組み合わせた治療を行っています。睡液線疾患は、主に外科的治療を行っています。顎下腺唾石症では、症例によっては内視鏡による口腔内アプローチ(頚部瘢痕を生じません)も選択可能です。
◆顎骨・口腔軟組織嚢胞:顎骨嚢胞、粘液嚢胞等に外科的治療を行っています。
◆口腔粘膜疾患:白板症、扁平苔癬、難治性口内炎等は一般外来で治療後難治性のものは専門外来で治療を行っています。
◆口腔腫瘍:悪性腫瘍は外科的治療、放射線治療、化学療法を組み合わせて治療します。症状に応じた治療の選択を重視しています。最近保険導入された、重粒子線治療は関連する施設へ紹介して治療できます。当院の口腔悪性腫瘍手術は、耳鼻いんこう科・形成外科・腫瘍内科・緩和ケア科をはじめとした各関連科
と計画段階から共同で治療します。術後の顎顔面補綴は当科が対応します。
◆口腔心身症(慢性神経因性疾患):舌痛症、口腔異常感症、味覚障害、口腔乾燥症等に対し、精査後に口腔衛生、
行動療法、薬物療法で効果を上げています。重症例は心療内科など関連医科と併診しています。
●歯科口腔科疾患 
◆専門的口腔ケア:口腔領域を清潔に保ち、美味しく味わえるための環境を整えます。また気道感染症の予防や口腔の感覚機能を整え口腔機能向上支援を行います。日本有病者歯科医療学会認定歯科衛生士が主にケアを実施します。)
 日本口腔科学研修施設 日本有病者歯科医療学会認定施設
◆周術期等口腔管理:当院入院期間中に限りがんなどの手術治療、化学療法、放射線治療の前後、および口腔衛生状態の悪い方、脳卒中や肺炎等各種治療前後の医科治療上、専門的な口腔機能管理の必要な医科入院患者さんを対象に認定医、日本歯科医学会所属学会認定歯科衛生士が中心に実施し、退院後はかかりつ
け歯科医に逆紹介します。
◆重篤な全身疾患をお持ちの患者さんの有病者歯科治療:一般歯科診療所での対応困難な、重篤な全身疾患をお持ちの患者さんの歯科処置・歯科外科処置は、関連科と連携し、おもに一泊入院下治療を行います。
◆障がい児(者)歯科治療
滋賀県歯科医師会口腔衛生センターからの依頼で、センター歯科医師・かかりつけ歯科医と連携・協働した障がい児(者)歯科治療を全身麻酔下に治療を行います。
 摂食嚥下リハビリテーション(耳鼻いんこう科と共同で実施します。)
 口腔機能低下症(小児含)専門外来
◆摂食機能療法:口と喉のリハビリを行い安全に口から食べ続けられるように、また口から食べられない方に対してもリハビリを行い少しでも食べる楽しみを回復・維持できるように、歯科口腔的な支援を行います。
◆嚥下内視鏡検査:内視鏡下にてゼリーなどの食物を摂取し、喉の機能を評価することによって患者さんにあったリハビリや食事の検討を耳鼻いんこう科医とともに行います。
●在宅訪問歯科口腔診療
 当院在宅診療科、医科開業医の先生方からのご紹介を彦根歯科医師会員と協働でお受けしています。歯科医師卒後臨床研修指定病院・日本有病者歯科医療学会研修施設として、かかりつけ医・かかりつけ歯科診療所の在宅歯科治療後方支援病院歯科の指定を受けています。
●チーム医療の推進 歯科医科連携事業
◆地域連携パス:地域医療の中で今や欠く事のできない歯科口腔医療を、地域医療全体で対応するために、平成22年度から専門的口腔ケアの急性期導入に注力しています。現在、彦根歯科医師会と協働で滋賀県事業にも参画しています。
 平成21年度から多職種で口腔環境の向上につながる事項を積極的にパスに取り入れていただけるようアプローチしてきました。現在は、院内対応している、口腔機能低下症や口腔疾患の早期発見に対応し回復期リハビリテーション病院・療養型病院・在宅診療へと口腔内情報をリレーできる体制を整えることに尽
力しています。
◆糖尿病教室:平成12年より外来糖尿病教室での口腔科的アプローチ活動を開始しました。糖尿病教室では、㈳日本糖尿病協会歯科医師登録医を中心に「口腔疾患と糖尿病との関連」「かかりつけ歯科医の定期受診が糖尿病治療の1つである」ことを学んでいただき、患者さんの治療効果を上げられるよう尽力しています。
◆ NST活動:専門的口腔ケアや病棟での口腔ケア、口腔機能低下症・咀嚼嚥下機能に関係し、医師・歯科医師・看護師・歯科衛生士・栄養士など多職種で回診を展開しています。
◆ビスフォスフォネート系製剤を使用される患者さんへの対応:使用前患者さんの口腔内チェックと口腔衛生指導から顎骨壊死症例の手術まで幅広く対応します。日本有病者歯科医療学会などの指針と当院の治療経験に基づき、患者さんにとって将来まで安全に服薬ができるよう、薬剤師会とも連携して指導・処置を行っています。

一般歯科治療・周術期等口腔機能管理についてのお願い

◆当院医科入院中患者さんの歯科治療・口腔処置:当院他科入院患者さんに限り、かかりつけ歯科医よりご紹介いただいた内容を入院期間中は継続し行っています。また、周術期等口腔機能管理の他病院からの依頼紹介患者さんも治療は入院期間のみとし、退院時にはかかりつけ歯科医院へ逆紹介を原則としています。先生方のご理解ご協力のほどお願いします。管理中の急なトラブルや相談にはホットラインをご利用ください。

特色ある検査・治療、診療設備

◆デンタルCT3Dプログラム:最新のコーンビーム型CT装置(以後CBCT)が平成29年10月より導入(関西初)されました。従来の医科用CT検査に加え、多数の診療科でも有用な機器が加わっています。
 CBCT検査のみの使用も可能ですので地域医療連携室にお申し付けください。
◆手術センター
 ・おもに、顎変形症など口腔外科手術のリスク軽減・低侵襲手術に必要な超音波骨メスを使用しています。
 ・歯科処置:当科手術室には、口腔外バキューム装置 歯科治療ユニットを配備しています。麻酔科医による全身管理のもとで障がいをお持ちの方の一般歯科治療を  安全に行うことができます。(開放病床利用)◆一般診療処置室:アクセスシビリティ、医療安全に配慮した診察としています。
 特に感染管理は、最新の知見に沿って、構造、機器、運用それぞれに重点を置き、つねに改善に努めています。
◆院内感染予防は、二次医療機関である当科では最重要事項です。よって、CDCガイドラインISO規格に沿うよう、診察室内の空気循環、診察機器のエアー・水・バキューム回路に至るまで、ICTの助言のもと感染症対策を施しています。診療ユニットは、エアー・水消毒供給・バキューム回路自動洗浄装置装備を原則としています。
◆顎骨内の小手術は消毒が強化された治療用水で施術します。よって易感染性患者さんの歯科口腔外科治療が可能な診療設備体制の維持に努力しています。
■広範囲顎骨支持型装置埋入手術の施設基準を取得しています。
◆顎顔面(デンタル)インプラント:日本顎顔面インプラント学会研修指定准施設として、腫瘍や事故などで歯をなくされた患者さんを中心に治療を行っています。ご紹介患者さんに限り、日本顎顔面インプラント学会専門医の診断の上、専門外来で治療を行います。(専門外来)
 腫瘍等で歯牙を失い広範囲な顎骨欠損等の患者さんで、咀嚼機能の回復が困難な一定の条件を満たした症例に対して、デンタルインプラント治療に健康保険が適用されるようになりました。当院で実施可能です。
■口腔に関する諸検査
◆口腔機能低下症検査
 臨床検査科で予約下に実施可能な体制を準備しています。

専門外来(完全予約制)

専門外来

顎関節専門外来      担当:村上/足立

顎関節処置専門外来    担当:金山/山田

口腔腫瘍外来(悪性含)  担当:山田/大学非常勤

顎変形症外来       担当:東郷/佐藤

口腔機能低下症外来      担当:前田

月1 回 月曜日     14:00 ~17:00

月1回 木曜日      14:00 ~17:00

月2回 第1・3金曜日  14:00 ~16:00

月1回 水曜日            14:00 ~16:00

毎日          14:00 ~16:00

入院周術期口腔機能管理: 担当:常勤歯科医師・歯科衛生士

月曜日から金曜日まで(予約制)
入退院支援室開室時

顎顔面(デンタル)インプラント外来 担当:金山

睡眠口腔外来       担当:古橋/山田

第1木曜日 

第2・第4火曜日   14:00 ~16:00

いずれの疾患も紹介初診診断、再診(初期治療)は、月曜日から金曜日原則予約制で行っています。

開放病床のご利用について

 障がい者・歯科摂食嚥下リハビリテーション治療は、特に在宅歯科治療等の後方支援としての開放病床利用による日帰り入院下歯科検査、治療方法の検討など、紹介元医師との共同治療が可能な体制をとり、お勧めしています。詳しくは地域医療連携室へ問い合わせてください。

周術期等口腔機能管理について

 当院では、小児を除く全入院患者さんに口腔機能のチェックを併せて行っています。とくに肺炎および敗血症などの術後合併症発症予防の目的で、歯科医療の介入を推進しています。入院されると、口の中の細菌が急増する場合があります。口の中には約700種類を超える細菌が存在し、全身の抵抗力が弱まった時に、口の細菌が肺炎や敗血症などの感染症を引き起こすと言われています。
 近年、これらの感染症を予防する1つの方法として、お口のケアが有効とされています。お口の中を入院中にしっかりケアしておくと、感染症を抑制し、入院期間を減少させるという報告も多数あります。
 本活動は、主治医である担当医師、担当病棟看護師との連携により実施し、最低毎週1回、患者さんの病状によっては2、3日に一度病棟看護師が口腔チェックを行うことで、早期の治療介入を判定します。診察費用は入院費とは別になります。お口のことで何か気になることがありましたら、些細なことでも構いませんので、各病棟の看護師にお申し出ください。

医師の紹介

部長(統括) 山田 剛也(やまだ たけや) 平成6年卒業

山田 剛也
  • 専門分野・得意疾患
     口腔外科・顎変形症・口腔内科
  • 認定医・専門医等
     歯科医師臨床研修指導歯科医・プログラム責任者
     ICD
     日本歯科医師会産業歯科医
     (NPO法人)日本歯科口腔外科学会認定医
  • ひとこと
     2次医療機関として地域の皆様の口腔機能の向上にお役に立つよう、チーム医療をしています。

部長 前田 康弘(まえだ やすひろ) 平成13年卒業

  • 専門分野・得意疾患
     口腔外科一般
  • 認定医・専門医等
     歯科医師臨床研修指導歯科医
     
  • ひとこと
     地域医療に貢献できるよう、丁寧な診療を心がけます。

医長 成清 綾(なりきよ あや)  平成25年卒業

医長 梨 正典(なし まさのり) 平成26年卒業

嘱託医 村上 賢一郎(むらかみ けんいちろう) 昭和53年卒業

嘱託医 金山 景錫(かねやま けいせき) 平成6年卒業

嘱託医 東郷 由弥子(とうごう ゆみこ) 平成14年卒業

嘱託医 浅井 啓太(あさい けいた) 平成19年卒業

嘱託医 古橋 明文(ふるはし あきふみ) 平成19年卒業