チーム医療について
[2025年6月3日]
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糖尿病の教育入院患者を対象に、多職種で糖尿病教室を実施しています。薬剤師は糖尿病治療薬と低血糖対策について説明し、薬剤の特徴や注意点、副作用とその対策を詳しく伝えることで、患者さんが安心して薬物治療を受けられるよう努めています。
また、外来患者さん向けにも糖尿病教室を開催していますので、興味のある方はぜひご参加ください。
心不全・心筋梗塞後の患者さんを対象に、隔週で集団教室を開催しています。循環器用薬は長期的な服用が必要となるため、継続服薬の重要性を説明し、服薬アドヒアランスの向上に努めています。また、教室での指導内容については、多職種カンファレンスを通じて意見交換を行い、定期的な見直しを実施しています。
食事が十分に摂れていない患者さんに対し、適切な栄養輸液メニューの提案を行っています。また、治療上不要と思われる薬剤や食欲不振の原因となっている可能性のある薬剤について減薬を提案し、患者さんの栄養状態の改善に努めています。
医師、薬剤師、看護師、栄養士、ソーシャルワーカーなどがチームを組み、身体や心のさまざまな苦痛を和らげ、患者さんやご家族が可能な限り良好な生活の質(Quality of life)を維持できるよう支援しています。
その中で薬剤師は、疼痛コントロールのマネジメントやお薬の説明、副作用のチェックを行うほか、医療スタッフへの情報提供を通じて治療の質を高める役割を担っています。
医師、看護師、臨床検査技師、薬剤師で構成される院内感染対策チーム(ICT)と抗菌薬適正使用支援チーム(AST)の一員として活動しています。
ICTでは、昨今の新型コロナウイルス感染症や薬剤耐性菌の伝播による院内感染を未然に防ぐため、耐性菌のサーベイランスや病棟での環境ラウンド、医療スタッフへの感染予防策の教育を実施しています。
ASTでは、エビデンスに基づいた最適な感染症治療を提供できるよう、主治医や細菌検査室と連携し、抗菌薬適正使用を支援をしています。当院は関西でもいち早く質量分析(VITEK-MS)やmultiplex PCR法 (FilmArray)を導入し、院内で迅速かつ正確な検査結果を得ることで、入院早期からの最適な感染症治療に繋げています。薬剤師は、医師とともにASTの中心的な役割を担い、血液培養陽性症例や抗菌薬のTDM業務、主治医からASTへのコンサルト症例の相談窓口として活動しています。
近年、ポリファーマシー(不適切な薬剤の併用による服薬過誤、服薬アドヒアランス低下、薬物有害事象のリスク増加など)が問題視されており、その対策は、薬剤の適正使用の一貫として重要です。
当院では医師・薬剤師・看護師・診療情報管理士で構成される「ポリファーマシー削減チーム」を中心に対策を推進しています。定期的なカンファレンスを実施し、長期に6種類以上の薬剤を服用している患者さんを対象に、患者さんの希望を確認、中止・減量薬剤の検討、調整後の経過観察を行っています。さらに、退院後のフォローとしてトレーシングレポートやお薬手帳を活用し、薬薬連携を図りながら継続的な支援を行っています。
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