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診療科・部署のご案内

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臨床検査科

臨床検査の予備知識

臨床検査って何?

皆さんは体の不調を訴えて病院に来られた際、採血や検尿さらには心電図などの検査を受けられた経験はあるでしょうか?簡単に言うと、臨床検査とはそういった患者さんの病気の診断や治療に役立てる検査のことをいいます。

臨床検査にはそれらの特徴から大きく分けて3つの部門から出来ています。患者さんから採取した血液や尿などを最新鋭の分析機器を使って調べる検体検査部門、心電図や超音波機器等を使い、患者様の身体に直接ふれて体内の変化を調べる生理検査部門、および身体の一部より採取した細胞や組織の標本を作り、顕微鏡で病気の診断を行う病理部門です。

臨床検査技師って何?

病院などの医療機関において種々の臨床検査を行う専門家のことを臨床検査技師といい、 国家試験に合格した者のみに与えられる資格です。臨床検査と一口にいっても、実にさまざまな分野に分かれています。臨床検査技師は、それら各々の専門分野を担当し、患者さんのお役に立てるよう日夜仕事に励んでいます。また、各専門分野別に定められた認定技師資格等を取得するなど、質的向上にも努めています。

臨床検査科概要

スタッフ紹介

スタッフ紹介
  • 科長:茂籠 邦彦(ICMT、認定臨床微生物検査技師、専門領域:臨床微生物・感染制御)
  • 臨床検査技師:24名(常勤技師17名、臨時技師7名)、事務員:1名
  • 各種資格: 感染制御認定臨床微生物検査技師(ICMT) 1名
  • 認定臨床微生物検査技師 1名
  • 細胞検査士 3名
  • 国際細胞検査士 3名
  • 電子顕微鏡二級技士 1名
  • 超音波検査士 6名(循環器5名、健診1名)
  • 聴力測定技術士 1名
  • 認定血液検査技師 1名
  • 認定輸血検査技師 1名
  • 認定心電検査技師 2名
  • 糖尿病療養指導士 1名
  • 臨床工学技士 2名
  • 上級バイオ技術者 1名
  • 緊急臨床検査士 3名
  • 二級臨床検査士

    細菌学1名、臨床化学2名、血液学1名、循環生理3名、神経生理1名

  • 有機溶剤取扱主任者 1名
  • 特定化学物質取扱主任者 1名
  • 特別管理産業廃棄物管理責任者 1名
基本方針

患者さんの診断・治療および予後に関わる臨床検査を、「正確かつ迅速に提供する」、「診断効率を向上させる検査体制」を基本理念として日々の臨床検査を実施しています。

  1. 信頼性の高い検査の提供
  2. 迅速な検査と報告
  3. 先端臨床検査技術の導入
  4. 安心と温もりのある対応

    さらに各専門分野別に定められた認定技師資格等を取得や臨床研究、学会発表にも励み、個人のスキルアップと検査科全体の質的向上に努めています。各専門学会へ評議員、役員を派遣し、常に最先端情報の収集に取り組んでいます。

フロアマップ
臨床検査科案内図 生化学的検査免疫血清検査血液学的検査輸血検査一般検査微生物検査生理検査部門病理検査部門外来採血部門

彦根市立病院臨床検査科の仕事

彦根市立病院臨床検査科の仕事は、検体検査部門、生理検査部門、病理検査部門および外来採血部門に分けられます。その一部をご紹介します。(一部外部委託検査項目も含みます。)

1)検体検査部門
ここから生化学的検査です
a) 生化学的検査

生化学的検査とは、患者さんから採取した血液、尿、体腔液などに含まれる様々な成分を測定し、臓器の異常や疾患の有無を推測するための検査です。 生化学的検査室では検体搬送システム(MPAM)の導入により、検体の開栓、分注、搬送、分析を自動化することで、正確で迅速な結果報告が可能となっています。

主な検査項目

  • 心・肝・腎機能検査(LDH、GOT、GPT、CRE、BUN、UAなど)
  • 糖・脂質代謝検査(HbA1c、血糖、総コレステロール、中性脂肪など)
  • 電解質検査(ナトリウム、カリウム、カルシウムなど)
  • 生体微量金属検査(鉄、亜鉛など)
  • その他

主な検査項目

写真:生化学的検査1

MPAM 検体検査自動化システム 平成24年度導入

写真:生化学的検査2

JCA-BM6050 2台生化学自動分析装置平成24年度導入

ここから免疫血清検査です
b) 免疫血清検査

免疫血清検査は各種感染症検査、内分泌系検査、腫瘍マーカーおよび血中薬物濃度などを測定する検査です。 当院では4台の自動免疫分析装置を使用し、装置毎に適した測定項目を選択し、信頼性の高い検査を実施しています。また、比較的検査所要時間の長い検査ではあるものの、なるべく検査待ちの時間を短縮できるような結果報告システムを構築しています。

主な検査項目

  • 感染症検査(HBs抗原、HCV抗体、TP抗体、HIV抗原/抗体など)
  • 内分泌系検査(甲状腺ホルモン、コルチゾール、C-ペプチド、インスリンなど)
  • 腫瘍マーカー(CEA、CA19-9、AFP、PSA、CA15-3、CA125など)
  • 血中薬物濃度(バンコマイシン、バルプロ酸、ジゴキシン)
写真:免疫血清検査1

ARCHITECT i2000SR化学発光免疫測定装置 平成24年度導入

写真:免疫血清検査2

CL-JACK化学発光免疫測定装置 平成24年度導入

写真:免疫血清検査1

Cobas8000化学発光免疫測定装置 平成24年度導入

写真:免疫血清検査2

G9 全自動Hb分析装置 平成24年度導入

写真:免疫血清検査1

HISCL-2000i全自動免疫測定装置 平成24年度導入

写真:免疫血清検査2

Rapidpoint-500×2台血液ガス分析装置 平成26年度導入

ここから血液学的検査です
c) 血液学的検査

血液学的検査では、血液の中に含まれている赤血球や白血球および血小板などを測定することで貧血の程度や血球の量的異常を調べる血算検査と、顕微鏡を用いて血球形態の観察を行い、白血病等の血液疾患の病態把握や治療効果の判定を行う形態検査を行っています。 人体は傷口などから出血を起こした場合、血液の損失を防ぐために血栓という蓋を形成する働きがあり、これを凝固機能といいます。また、傷口が修復した場合には血栓を溶かして元通りにする線溶機能があります。この凝固と線溶のバランスを調べるのが凝固・線溶系検査であり、凝固異常症のスクリーニングや治療薬のコントロールなどに利用されます。 当院の血算検体は外来・入院あわせて一日500件ほどあり、3台の自動血球計数装置によって迅速に報告することが可能です。また、自動再検システムを構築することで、客観的で信頼性の高い結果を報告できるよう心掛けています。

主な検査項目

  • 血算検査(赤血球数、白血球数、血小板数、網赤血球数など)
  • 形態検査(血液像、骨髄像の細胞分類)
  • 凝固・線溶系検査(PT、APTT、D-ダイマー、クロスミキシング試験など)
  • その他(造血前駆細胞数、幼弱血小板比率など)
写真:血液学的検査1

XN-9000多項目自動血球分析装置 平成25年度導入

写真:血液学的検査2

CS2100i×2台全自動血液凝固測定装置 平成25年度導入

写真:血液学的検査1

Roller20全自動迅速血沈計 平成25年度導入

写真:血液学的検査2

画像撮影装置 平成25年度導入

ここから輸血検査です
d) 輸血検査

輸血管理室では、血液型や不規則抗体検査といった輸血に必要な検査を実施おり、緊急輸血などに対応すべく24時間体制で検査および血液製剤管理を行っています。自動輸血検査装置と技師の確認検査によるダブルチェック体制や、輸血管理システムを用いた総合管理により安全な輸血医療に貢献しています。 また、外傷性大量出血や出血リスクの高い手術において、効率的に止血に寄与するとされるクリオプレシピテートの院内調製を2014年7月より導入しました。地域の二次救急医療の中核を担う病院として、今後も新たな技術を取り入れ医療の充実を図ってまいります。

写真:輸血検査2写真:輸血検査1

Ortho VISION 全自動輸血検査測定装置 平成27年度導入

ここから一般検査です
e) 一般検査

一般検査室では、尿検査、便検査、髄液検査、穿刺液検査、イムノクロマト検査等を行っています。

  1. 尿検査
    1. 尿定性検査(試験紙を用いて腎・泌尿器系だけでなく、糖尿病等の全身の病態を調べます。)
    2. 尿沈渣検査(顕微鏡で尿中の成分を確認し、腎・泌尿器系の異常を調べます。)
写真:一般検査1

UX-2000尿中有形成分分析装置 平成25年度導入

写真:一般検査2

  • 2.便検査
    • 1.便潜血検査(便中のヘモグロビン、トランスフェリンを測定し、消化管内の出血の有無を調べます。)
  • 写真:一般検査1

    Ns-Prime便中Hb、Tf分析装置 平成25年度導入

    写真:一般検査2

    バイダス免疫蛍光分析装置 平成23年度導入

    • 2.寄生虫卵検査(便中の寄生虫の卵の有無を調べることで、腸管内に寄生虫がいないか調べます。)
  • 3.髄液検査
    • 髄液中の細胞数や生化学項目を測定し、中枢神経系の病態を把握します。特に、早期に治療が必要である細菌性髄膜炎かどうかを予測できます。
  • 4.穿刺液検査
    • 穿刺液中の細胞数や生化学項目を測定し、炎症により貯留しているものか、悪性腫瘍等 の原因によって貯留しているのかを調べます。
  • 5.イムノクロマト検査
    • インフルエンザ検査、溶連菌検査等の15分以内で陽性か陰性かの結果を判定できる簡易検査です。
写真:一般検査1

UA-ROBO 1000D尿分注装置 平成25年度導入

写真:一般検査2

iQ-2000 SPRINT 尿中有形成分分析装置 平成25年度導入

写真:一般検査1

CLINITEK Advantus尿分析器 平成26年度導入

写真:一般検査2

トキシノメーターMT-6500 微生物由来成分分析装置 平成28年度導入

写真:一般検査1

OSMO-STATION OM-6060 浸透圧測定装置 平成27年度導入

ここから微生物検査です
f) 微生物検査

微生物検査は、主に患者さんから採取された様々な材料から細菌を培養し、感染症の原因となる細菌かどうかを調べる検査であり、主に3つの検査に分かれます。

  • 1.塗抹検査
    • 検査材料を直接ガラスに取り、菌を染め分けることの出来るグラム染色をして顕微鏡で鏡検し、原因菌の推定をします。
  • 2.培養・同定検査
    • 検査材料に応じて培地(微生物の生育に必要な栄養素が含まれているもの)を選び培養します。24〜48時間後、発育した菌の形態、性状、タンパク成分を調べることにより菌種を特定します。以前までの微生物の生化学的性状等を調べて特定する方法では検査結果を出すまでに最短で3日間要していましたが、最新機器である質量分析機の導入により翌日には菌名が分かるようになりました。
  • 2.薬剤感受性検査
    • 検出された感染症の原因菌に対してどの様な抗生物質が有効かを調べる検査です。特に抗生物質の効きにくい耐性菌か否かの判定は重要な意味を持ちます。
  • 4.院内感染防止対策
    • 院内で発生した細菌感染症の遺伝子型や、薬剤感受性パターン等を調べて統計学的処理を行い、同型の細菌による感染症が多数発生していないかをチェックしています。環境検査や病棟ラウンドなどを行って院内感染防止に努め衛生的な病院づくりに役立っています。
写真:微生物検査1

培養検査

写真:微生物検査2

VITEC MS/VITECU 質量分析装置・感受性測定機器平成26年度導入

写真:微生物検査1

IDS192薬剤感受性測定機器平成26年度導入

写真:微生物検査2

Diversi Lab遺伝子解析装置平成25年度導入

ここから生理検査部門です
2)生理検査部門

当部門では患者さんの心臓、血管、肺、脳や末梢神経、聴力等、多岐にわたる生体検査を行っています。 また、臨床医との超音波画像カンファレンス、心臓リハビリテーション、術中神経モニタリングなど、さまざまなチーム医療にも積極的に参加し高度な検査を提供していくよう努力しています。

  1. 循環器機能検査
    • 心電図、 マスター負荷心電図
    • トレッドミル負荷心電図中心血圧
    • 血圧脈波(血管年齢)、自律神経機能
    • 24時間ホルター心電図、24時間ホルター血圧
    • CPX(心肺運動負荷試験)
写真:病理検査部門1

ABI平成24年度導入

写真:病理検査部門2

中心血圧 平成22年度導入

写真:病理検査部門1

心肺運動負荷試験 平成26年度導入

  • 2.呼吸機能検査
    • 肺活量、努力性肺活量、肺拡散能力、機能的残気量、肺年齢
    • 睡眠時無呼吸検査アプノモニター(携帯用終夜睡眠ポリグラフィー)
    • 呼気一酸化ガス濃度検査(平成28年度導入)
写真:病理検査部門1

肺機能検査 平成24年度更新

  • 3.各種超音波検査
    • 心臓・頸動脈・下肢静脈・下肢動脈・腎動脈
    • 胎児・腹部・乳腺等の各種超音波検査
    • 平成28年度院内超音波システム(無線対応)導入予定
写真:病理検査部門1

超音波検査(Artida) 平成25年度更新

写真:病理検査部門2

超音波検査(Aplio 400,Xario200) 平成27年度更新

写真:病理検査部門1

超音波検査 平成28年度導入(胎児 4D)

  • 4.神経生理機能検査
    • 脳波
    • 針筋電図
    • 神経伝導速度
    • 体性感覚誘発電位
    • 視覚誘発電位
    • 聴覚
    • 聴性脳幹反応
    • 視覚誘発電位
    • 術中神経モニタリング
写真:病理検査部門1

脳波検査 平成25年度導入

写真:病理検査部門2

筋電図検査 平成25年度導入

ここから病理検査部門です
3)病理検査部門

病理検査部門は病理診断科と併設され、患者さんから採取した細胞や組織を顕微鏡で観察し、病気の最終診断を行っています。病理検査には大きく分けて『病理組織検査』、『病理細胞検査』、『病理解剖』があります。

  1. 病理組織検査
    • 内視鏡や手術で採取された組織から顕微鏡標本を作製し、良悪性の鑑別や病変の広がりなどを診断します。 診断は病理医が行います。
  2. 病理細胞検査
    • 尿や痰の細胞、子宮の擦過細胞、乳腺や甲状腺へ針を刺して得られる細胞などから顕微鏡標本を作製し、悪性細胞の有無を診断します。組織検査と比べ、患者さんへの負担が少ないので、繰り返し検査を行うことができます。 診断は、日本臨床細胞学会が認定する細胞検査士の資格を持った臨床検査技師と細胞診専門医とで行います。
  3. 病理解剖
    • 病気で亡くなられた患者さんの死因を明らかにし、病気の進行状況や治療効果などの判定を行います。 執刀は病理医が行い、臨床検査技師はその介助を行います。 病理解剖の結果は、年間2〜3回開催される院内臨床病理検討会(Clinicopathological conference:CPC)にて、臨床医を含め多くの関係者と共有され、後学に役立てています。その他にも、手術中に良悪性の鑑別や悪性細胞の有無などを短時間で診断する『術中迅速検査』や、通常の標本作製だけでは診断が難しい場合に行う『免疫染色』など様々な検査を行っています。
    • 平成28年8月末には、最新の病理検査システムを導入しました。これにより、現在の病理標本作製課程をリアルタイムで臨床側が把握できるようになり、また、診断された結果が依頼医に判読されたか否かの確認ができるようになりました。
写真:病理検査部門1

自動染色装置 平成28年度導入

写真:病理検査部門2

スライドプリンター 平成28年度導入

写真:病理検査部門2

ブロックプリンター 平成28年度導入

ここから外来採血部門)です
4)外来採血部門

検査科受付の隣に位置し、一日平均200人の外来患者さんの採血を看護師と臨床検査技師が協力して行っています。朝は最大5台の採血台を稼働させ採血待ちの時間を軽減させるとともに、採血管準備装置とバーコードによる認証を行い間違いのないスムーズな採血を心掛けています。

写真:病理検査部門1

写真:病理検査部門2

BC-ROBO採血管準備装置平成24年度導入

5)チーム医療への参加
  1. 糖尿病教室における患者さんへの検査指導(月2回)
  2. NST活動、呼吸サポートチーム(RST)、心臓リハビリCETチームへの参加
  3. 院内感染対策委員会(ICT)への参加と病棟ラウンド、ミニ研修会
  4. 各種カンファレンスへの参加(心エコー、血液疾患、ICU)
  5. 脳神経外科・術中神経モニタリング支援
  6. DMAT(災害派遣医療チーム)の一員としての役割と活動(東日本大震災に出動)
  7. 感染対策地域ネットワーク支援(感染症加算T施設)
6)外部からも参加頂けるセミナー
  • 臨床検査科勉強会(毎月各部門より発表)
  •  
  • 病理セミナー(毎月第2木曜日)

おわりに

臨床検査科のことを少しでもお分かりいただけたでしょうか?患者様との直接的な接点が少ない私たちですが、臨床検査は病気の診断や治療を行うためには不可欠な部門であり、医師や看護師、他のコメディカルスタッフと同様に、常に患者さんの命をお預かりしているという気持ちで、日夜仕事に取り組んでいます。今後、院内のどこかで私たちを見かけたら、気軽に声をお掛けください。

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