ページの先頭です
メニューの終端です。

睡眠時無呼吸の治療

[2020年12月25日]

ID:706

ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます

睡眠時無呼吸の治療

マウスピースによる睡眠時無呼吸の治療 睡眠口腔外来のご紹介

古橋 明文(歯科口腔外科)


大きなイビキで困っていませんか?
 睡眠中に呼吸が止まることによって、何度も目が覚め、深い睡眠が得られない病気のことを、睡眠時無呼吸といいます。大きなイビキや日中の強い眠気が代表的な症状であり、本人は気付かなくても御家族から途切れがちに続く大きなイビキを指摘された場合には注意が必要です。睡眠時無呼吸は、高血圧、糖尿病などの生活習慣病や不整脈、心筋梗塞などさまざまな合併症を起こすこと、交通事故の原因となることが知られており、診断と治療が重要な病気です。睡眠時無呼吸が疑われる方には、内科や耳鼻咽喉科などで睡眠検査が行われます。睡眠中の呼吸状態や血液中の酸素濃度を計測し、睡眠時無呼吸の重症度に応じて、機械で圧力をかけた空気を気道に送るCPAPという治療や口腔内装置(マウスピース)による治療が選択されます。


睡眠時無呼吸の原因と歯科での治療:口腔内装置(マウスピース)

 睡眠時無呼吸の発生には、肥満や顎の大きさが関連します。睡眠中に気道が圧迫され、空気が通るスペースがなくなり呼吸が止まる状態を閉塞性睡眠時無呼吸といい、肥満により顎や首のまわりの脂肪が増加し気道が圧迫されることや、顎が小さく、下顎が後方に位置していることにより気道が圧迫されることが原因となります。歯科における口腔内装置(マウスピース)による治療は、睡眠時に下顎を前方に保つマウスピースを装着することにより、気道の圧迫が緩和され、狭くなった気道が拡大されることで、イビキや無呼吸の発生を予防します。このマウスピースは睡眠時無呼吸に対して有効な治療法ですが、上下の歯を利用し下顎を前方に保つ装置であるため歯に負担が生じることがあり、マウスピースの長期使用にあたり虫歯や歯周病への継続的な管理が必要です。我々の睡眠口腔外来では、地域の医科、歯科医療機関と連携し、睡眠検査にて睡眠時無呼吸と診断された患者さんに対して専門医が口腔内装置(マウスピース)治療を行うとともに、イビキや無呼吸でお困りの方を睡眠検査が行える施設へご紹介させていただいています。また、口腔機能や顎顔面形態を熟知した口腔外科医が睡眠医療に携わる利点を生かし、顎の大きさや形態が睡眠時無呼吸の原因と考えられる方へ、形態の改善を目指した顎顔面外科手術も行っています。

 イビキや睡眠時無呼吸で悩んでいる方は、睡眠口腔外来の受診を考えてみてください。

 


口腔内装置

口腔内装置(マウスピース)