ごあいさつ
[2026年4月1日]
ID:217
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2025年には多くの病院の経営状況が悪化し、救急車の受け入れを中止したり、閉院する病院が増加し、このままでは地域から病院がなくなると報道されたことを覚えておられる方も多いと思われます。大きな原因としては、人件費や物価の上昇が著しく、医療機関が得る診療報酬の増加をはるかに上回っているためです。このような情勢を反映してか、これまで国は医療費を抑制するために2年に1回の診療報酬改定ではマイナス改定としてきましたが、今年の診療報酬改定では12年ぶりにプラス改定とされ、しかも30年ぶりに3%を超えるアップとなりました。病院の厳しい経営状況から、国もこれまでの医療政策の方針を転換してくれたものと思われます。もちろんこれで直ちに病院の経営が改善するわけではなく、原油価格の急騰など、病院の経営に影響する不安定要素は尽きることがありません。今こそ病院の底力が試されていると覚悟しています。
「団塊の世代」が全て後期高齢者になる2025年も過ぎ、これからは「団塊ジュニアの世代」が高齢者となる2040年を目標とする新たな地域医療構想が始まります。新たな地域医療構想では病院の病床機能の分化・連携だけでなく、外来や在宅医療、介護や福祉との連携を含む、地域における医療提供体制全体の課題を解決することが目標です。また、それぞれの病院が病院全体としての機能を明らかにすることが求められます。当院は昨年度から急性期機能に特化して、地域医療に貢献していく方針を固めました。そして、地域連携センターの機能を強化し、病病連携や病診連携、更に介護や福祉との連携を強化してきました。地域の皆様には、市立病院に搬送されたのに他院を紹介され、ご迷惑をおかけするようなこともあろうかと思いますが、なにとぞご理解の程、よろしくお願いいたします。
彦根市立病院は、地域の急性期医療を支える病院として、当院でなければ対応できないような疾患を中心に、最新の医療を提供してまいりますので、これからも彦根市立病院をよろしくお願いいたします。
彦根市病院事業管理者 金子 隆昭

令和8年度を迎えるにあたり、地域の皆さまには平素より当院の運営に格別のご理解とご支援を賜っておりますこと、心より御礼申し上げます。
我が国は急速な少子高齢化と人口減少という大きな構造変化の只中にあり、地域医療を取り巻く環境も大きな転換期を迎えております。医療ニーズはますます高度化・多様化する一方で、医療人材や医療資源には限りがあり、地域全体で持続可能な医療提供体制をどのように構築していくかが重要な課題となっています。
こうした中、当院は地域の中核病院としての使命を改めて認識し、「住みなれた地域で健康をささえ 安心とぬくもりのある病院」という基本理念のもと、急性期医療を中心に、救急医療および専門医療の充実に努めてまいります。救急医療においては、地域の最後の砦としての役割を果たすべく、受け入れ体制の維持と診療機能のさらなる向上に取り組んでまいります。
また本年度は、呼吸器外科専門医を新たに迎え、がん診療体制の一層の充実を図ります。とりわけ肺がん診療においては、外科手術、薬物療法、放射線治療を組み合わせた集学的治療の質を高め、早期診断から治療、再発対応、緩和ケアに至るまで一貫した診療体制を構築してまいります。「地域で完結するがん医療」を実現することを、当院の重要な使命として位置づけております。
さらに、急性期病院としての強みを生かし、救急医療とがん診療を一体的に提供することで、救急搬送されたがん患者さんへの迅速な対応や、治療中の急変・合併症への切れ目のない対応を可能とし、より実効性の高い医療提供体制を構築してまいります。
加えて、地域包括ケアシステムの深化が求められる中、近隣の医療機関や介護施設、行政との連携を一層強化し、入院から在宅、さらには予防に至るまで、切れ目のない医療・介護サービスの提供体制の構築を進めてまいります。治療中心の医療から、疾病予防や健康増進を重視した取り組みへと視点を広げ、地域全体の健康を支える存在であり続けたいと考えております。
さらに、医療の質と安全性を高めるためには、医療従事者一人ひとりが安心して働き、その能力を十分に発揮できる環境づくりが不可欠です。本年度も働き方改革の推進や人材育成の充実に取り組み、持続可能で活力ある医療提供体制の確立を目指してまいります。地域の皆さまに信頼され、選ばれる病院であり続けるために、職員一同、日々研鑽を重ね、より良い医療の提供に努めてまいります。今後とも変わらぬご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
院長 中野 顯
医師の地域による偏在が深刻になっており、当院におきましても医師数の不足から、一部の診療科では診療の制限が余儀なくされている状況が続いています。地域の皆様には、大変ご迷惑をおかけしていますが、まずは近くの「かかりつけ医」をご利用いただき、入院治療や精密検査が必要とされた場合には紹介状を持って彦根市立病院を受診されますよう、お願いいたします。また、休日急病診療所や小児救急電話相談などのご利用もお勧めいたします。
市立病院が現在の専門診療の質を維持していくために、ご利用の皆様のご協力をよろしくお願い申し上げます。

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